山田ガーデン

花や葉から、種まきから球根から。心地よい庭を作り上げる喜び。庭作りから学ぼう。

黒点病にサプロール

 

11月か。

天気予報士の森田さんは、「暖かさと寒さが交互にやって来て、天気の上ではこれからが秋本番」だと言っていました。

庭の植物たちも眠りにつく準備に入ります。私も柚を収穫して、チューリップの球根を植えたら、少しの間、庭作業からは離れようと思います。

 

 

ここへ来て余りにも黒点病が酷いので、庭中のバラにサプロール薬剤を散布しました。


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まだまだ咲く気満々のルイ14世黒点病ですっかり葉が落ちてからの復活です。

 


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マルシェルブの蕾が開きました。先に咲いていた花はクリーム色に退色し、薄くオレンジ色とほんのりピンク色が残っています。散らずに1週間経過しています。びっくりです。

蕾自体はかわいいとは言い難く、くしゅくしゅっと縮れていて、ちゃんと開くのか不安になるような形なのですが、こんなに美しいロゼット咲きになるのです。カップが浅いので、シベが見えるところも好きです。

オレンジ・イエロー系のバラを加えたいとはずっと思っていたので、突然の出逢いでしたが、一目惚れもいいものだな、と今では思っています。

 


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先月頭にシュートを整理したアーチのブラッシュ ノアゼットも新芽が伸びてきました。

 

 

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薬剤サプロールを散布することにした発端は、このバラに酷く黒点病が出てしまったから。今までに無いほど酷い状態です。酷くなる前にやらなきゃいけなかったとは思いますが、元気なら薬剤なんて吹き付けたくないもの。そこでどう判断するのかが、大事な分かれ目なんですよね。

株元に植えてあるイチゴも少し取り去って、病原菌たっぷりの落ち葉を掃除してスッキリさせました。


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肥料も水もあげていないのに、ランナーでどんどん増えます。楽しみな実が出来ていました。

 

 


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YouTubeで観た進化系卵かけご飯、僕も食べてみたい!」と、息子が作った白身メレンゲにした卵かけご飯。ヒカキンが食べていたんですって。大きなお花のようにも見えます。

さて、お味は? ──── 一口食べてギブアップしてました(笑)。

 

 

 

 

 

 

第2陣ビオラを寄せ植える

 

f:id:y-garden:20181028142134j:image10月27日  13:00

半日陰なので、午後になると、山田ガーデンはこうして薄暗い影に包まれます。陽が当たるのは午前中だけ。花をたくさん咲かせたい太陽が好きな植物たちには過酷な場所です。

 

外構のフェンスは高さの低いものを選びましたが、今では少し後悔もしています。幅広の板が陽を遮ってしまうからです。

網状のフェンスにしていれば、もっと内に陽も入っただろうし、つる性の植物を這わせたりも出来たのに。

人に見せるための庭を作っているわけではないので、道路から見られることのない空間で庭を作りたかったのです。でも、その考えが逆に庭作りの可能性を狭めてしまったように思います。

これから外構フェンス工事を予定されている方のご参考になれば。

 


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フェンスの外側の道路から。南側の陽の当たる所では、ポンポン菊たちが咲き出しました。

 


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咲き始めはこんなに赤が強かったんだっけ?

 


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入れ替わりでワレモコウはそろそろおしまい。今年はうどん粉病にならなかったので、茎が黒く変色せずに済みました。バラもうどん粉病の発病はほとんどなく、それだけ見れば当たり年でしたね。


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第2陣のビオラも鉢に植え付けました。

半日陰の山田ガーデンでも、これから半年近く元気に咲いてもらわなくては!

 


f:id:y-garden:20181029202028j:imageちょっとマルチーズっぽい?

 


f:id:y-garden:20181029201858j:imageワイヤープランツと寄せ植えに

 

2年前の寄せ植えで使った、斑入りのワイヤープランツに再び活躍してもらいました。あんなに細くて柔らかいつるだったのに、あの頃の華奢な感じはもうありません(笑)。低木ですからつるは徐々に枝化してゆきます。

 


f:id:y-garden:20181029204836j:image枝先には、今年も花が咲きました

 

 

 

 

 

 

秋蒔き種が発芽


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ここのところの穏やかな天気で、すっかり開いたマルシェルブ。鼻を近付けてくんくんすると、ほのかにプラムのような甘酸っぱい香りがします。

バラの花を見ると、人目を気にせずくんくんしてしまいます。公園でも売り場でも。恥ずかしいとか一切なし。鼻を近付けるのではなく、もう完全にくっつけちゃってます(笑)。

「こんなにキレイに咲いているバラって、どんな香りがするんだろう?」好奇心から確認せずにはいられないだけなのですが、よくよく思い返せば、売り場でくんくんしている方を見ることはほぼありません。

山田ガーデンは全く気にしませんが、やっぱり他人がくんくんした鉢を買うのは嫌だ、と思う方もいらっしゃるでしょうね。スミマセン。

 


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伸びたシュートの先に花を咲かせた新雪は、頭上から雪のように花弁を舞い落とします。あまりに高い位置に咲くので、落ちた花弁を見て咲いていたことを知る感じ。

アイスバーグのようなしなやかさはありません。でも力強い姿が大好きです。

 

 

さて、先日蒔いた種が芽を出しました。


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最初に芽を出したのはハーブのフェンネル。蒔いてすぐ水を吸った種がぷくりと膨れていたので、これは早そうだとは思っていました。10日で発芽。

 


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ほぼ同時にセリンセも。こぼれ種から発芽したものはだいぶ大きくなっています。追い付けるか?

 

 

仕事を辞めてから、もう1カ月が経とうとしています。久しく次の仕事のことを考えていませんでしたが、きなこも落ち着いてきたことだし、そろそろ動き出そうか、と、ぼんやり考えています。ゆっくりしたいけれど、生活するには色々とお金が掛かるしね。もちろん午前中は息子の学校の付き添いがあるので、午後しか働けません。そんな都合の良い仕事があるのかしらね…

 

 

さ、またビオラ第2陣を植えましょう。もちろんみんな100円以下の安い苗です。今年もフリルビオラ "ミルフル" には手を出せません(泣)。

 

 

 

 

 

 

10月25日 パンジー・ビオラを植え付ける

 


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園芸売り場にはパンジービオラ、ジュリアンが並び出しました。バラ マルシェルブを購入した時に、一緒に選んできたビオラたちです。早目に植え付けて、本格的な寒さが来る前には株を充実させておかないと、花が少なくなってしまいます。

山田ガーデンの住む北関東では、寒い中では葉が紫色に変色して、成長がストップしてしまうからです。

昨年は早目に苗を準備していたのに、長雨が続いたことで植え付けるタイミングを逃してしまった挙げ句、寒波が早目に来てしまい、寒い中で咲けるだけの力を蓄えられませんでした。

花がひとつも咲いていないパンジーの株って、なかなか見ないでしょ(笑) ショッキングな姿ですよ。

 


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鉢底に赤玉土の中粒を入れてから、市販の草花用の土を使って植え込みます。

苗の根っこの土はかなり崩して植え付けても大丈夫だと、昨年の趣味の園芸で放送していましたので、勢いよくやってしまいます。

 


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念のため、オルトランを表面に撒いて完成!

 


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ひとつだけプラスチック鉢を使っているのは、ハンギングとしてぶら下げるから。少しでも軽くしたいものね。

1番目立つ場所には、パッと明るい黄色のビオラを。

 


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迷わず選んだかわいい色の組み合わせ。赤 ×  黄色って斬新だわ。たくさん咲いてくれたら嬉しいです。駄鉢でごめんね。

 

 

夜からは雨の予報ですが、その後しばらくは晴れ間が続きそう。今年は期待してもいいよね?

 

 

 

 

 

 

新しいバラは一目惚れ~マルシェルブ

 

紅葉の秋、芸術の秋、食欲の秋、とは言うけれど、なんかこう「やった!秋が来るぞ!」って気分はもう過ぎました。どんより曇り空だった日には物悲しさが心を侵食してゆきます。

葉を落とし丸裸になったバラたち。ちゃんと薬剤散布しておけば良かったと、昨年と同じ事を思っては溜息が出ます。頑張り過ぎない、ほどほどの庭作業では、思うように花を見せてくれない品種もいます。

 


f:id:y-garden:20181023084241j:image10月21日  ルイ14世

やっとまともな形で咲いてくれました。

 

 

大抵は真冬にカタログとにらめっこしながらバラ苗を注文しているので、今までに花が咲いている開花株を買ったこともありません。

だから今回は完全なる一目惚れ。ホームセンターで見かけたバラが一晩寝ても気になって仕方がない。売り場で品種名を何度も唱えて覚えたはずなのに、家に帰るとすっかり忘れてしまっていました。どんよりした気分を振り払うにはちょうど良いかも、と、再び出向いて買うことに。

 


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HT マルシェルブ

以前はキリンホールディングスが園芸部門で取り扱っていたバラで、作出国はニュージーランドフランコロージズ社です。

残念ながら香りは薄くしか感じられませんが、優しいアプリコットイエロー色で眺めていると気分が落ち着きます。

縁が赤く色付いているのは、寒さによる秋花の特徴でしょう。切り花としても販売しているようです。

 


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葉は照り葉で細長い形をしています。病気に強いといいのだけれど…少し柔らか目なのでどうかしらね。とにかく情報が少ないので、育ててみるしかありません。

 

 

品種名の "マルシェルブ" とは、フランスはパリ市内の道路 "boulevard malesherbes" から付けられたと言われています。パリの道路にはどんな小さな路地にまでも名前が付けられているのですよ。

バラの名前に使われるくらい、きっと素敵な通りなのでしょうね。

 

 

 

 

 

 

そうだ!チューリップの球根を買いに行こう

 

朝晩の冷え込みが強くなって、とうとう10℃を下回るようになりました。皆様風邪など引いていらっしゃいませんか?

朝晩の冷え込みが強くなると楽しみなのが "紅葉" ですが、何処へ行っても混んでいるし、残念ながら今年は見に行く予定は立てていません。地元の住民が見に行けないほど観光客で一杯になってしまうって…何とも複雑な思いではあります。

 


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5日前に鉢増ししたビバーナム オノンタガは、赤く紅葉を始めました。

ジョウビタキの鳴き声も聞こえてきます。冬が近づいているのですね。


f:id:y-garden:20181022074930j:image5日前の様子

 


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ウメモドキの赤い実は、色付くとすぐに野鳥のお腹の中に。葉を全て落とす前に、きっと全部なくなっちゃう。

 

そうだ!こんなに天気の良い日はチューリップの球根を買いに行こう、と思い立ちました。早く買わないと欲しいものは売り切れてしまうからね。

以前は大阪の国華園さんから通販で買っていましたが、ホンの20球くらいしか買わないので、去年からは送料と宅配業者の手間をかけないように、近場のホームセンターで買うようにしました。

 

実は大好きなチューリップ "マンゴーチャーム" の球根は、既に購入済みであります!咲くかどうかは判りませんが、昨年の球根も保存してあるので、買い過ぎないようにしなきゃね。

 

八重咲きのチューリップもまた植えたい。

 


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そんなこんなで4種類買い揃えました。

初めて植えるのは八重咲きの紫色チューリップ "ブルーダイヤモンド" です。

白のマウントタコマを紫のブルーダイヤモンドが引き立て、そこにマンゴーチャームのとろけるピンクが入って、さらにパッと鮮やかな黄色をガツンと入れることで紫が生きてくる ──── そんな色たちが作り出す風景を狙ってみました。

植え込みは11月にする予定です。もうコートを着ている頃かしら。1年がまた終わるね…

 

 

 

 

 

 

菊たち

 

f:id:y-garden:20181018082344j:image英名 : chrysanthemum pacificum : イソギク

 

その名の通り、浜辺に自生する菊。山田ガーデンが子供だった頃、どのお宅にも植えられていたポピュラーな菊です。もちろん我が家にも咲いていました。ホームセンターで見かけて、もう懐かしくて懐かしくて!数日考えて、植える!と決めました。

 

 

先日、NHKの番組 "あさイチ" で、沖縄県の小菊栽培に関する話題を放送していました。沖縄県は小菊の出荷数日本一なのだそうで、年末から春のお彼岸まで、市場に出回る小菊はほぼ全てが沖縄県産なんですって!

ところが、今年は大きな台風の影響でうまく育っていないようなのです。

 

菊は日中に成長し、秋が近付いて夜が長くなってくると上への成長を止めて、次に蕾を成長させます。切り花として出荷するため、夜でも電灯を点けてひたすら上へ上へと成長させる必要があるのですが、台風の影響で停電が4日間続き、背丈が伸びなくなっていました。出荷できる数は例年の半分になるだろうとのことでした。

天候の影響を受ける園芸農家さん、本当に大変な仕事だと思います。あなた方がいるから私は笑顔になれます。これからも心から応援しています。

 


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山田ガーデンのスプレーマムも、蕾が色付いてきました。すぐ側に街灯風のソーラーライトを設置していて、防犯の為に一晩中点けています。気付かぬうちに切り花栽培と同じ手法になっていましたね(汗)。だから背高のっぽなのかも。

 


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こんなかわいい鉢モノも見つけました。"エクセレントマム ピコ" という商品名。他にも幾つかの種類がありました。こんなにかわいい菊の花ならば、どんどん植え付けたくなりますね。

来年はもっと背丈が伸びるでしょうから、家の外壁近く (奥まった所) に植え付けました。丁度がら空きの空間が気になっていたので、上手くスペースを埋めてくれると嬉しいかな。

 

 

日本人にはとっても身近な花である菊。菊の花がないなんて考えられないほど生活と密着しています。古臭い昔の花だと、絶対に山田ガーデンには植えない、と思っていた時期があったことを正直に書いておきます。

好きですよ、菊の花。

 

 

 

 

 

 

きなこ、マイクロチップを装着する

 

日に日に家庭犬らしくなってきたきなこは、我が家にやって来て3週目。最近はヒートが来ているので、主人と息子にべったりくっついていて私はその光景を離れたところから見ています(笑)。

毎日の "待て" の訓練で、ご飯の時は静かに待てるようになりました。トイレの場所も完璧。落ち着きなく走り回ることも、夜中の物音にも吠えなくなりました。そろそろ大丈夫かな、動物病院へ連れて行っても。

というのも悩んでいたマイクロチップ、装着することに決めたのです。もしもきなこが見つからないような状況になった時に、「やっぱりマイクロチップを入れておけばよかった…」と後悔したくないもの。マイクロチップを読み取る機械が全ての市町村に普及していないとしても、飼い主としてできる限りの事はしておくべきだ。それが私の結論。

 

動物病院では、譲渡してもらった経緯を説明します。譲渡が曖昧だと窃盗になってしまうんですって。そして、きなこに既にマイクロチップが入っていないことを読み取り機で確認。注射を痛がる様子もなく、ものの数秒で体へのチップの埋め込みは終了しました。

 


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埋め込み処置代が5,000円 (病院により異なります)、日本獣医師会へデータの登録費用が別途1,000円掛かります。今後もっと普及すれば安くなって、装着が定着するでしょう。

一緒に避妊手術の抜糸と、フィラリアとノミ・ダニ、回虫駆除薬も出してもらいました。

きなこは5~6才だと聞いていましたが、先生は歯を見て「多分もうちょっと上だよ。」8才くらいじゃないかと。生年月日は市町村への登録やマイクロチップの登録にも必要なので、犬にとっても大事なことなのですね。

 


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カレックスをむさぼり食うきなこ。ぐぇぐぇしながらも食べる。微笑ましい。

 

 

 

 

 

 

10月15日の庭~発見の連続

 


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10月15日、ついに種蒔きを済ませる。

 


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エンジンが掛かって、ビバーナム オノンタガの鉢増しもしました。"鉢増し" とは、今より大きなサイズの鉢に植え替えることです。仕事を辞めてから、家事も含めて体を動かすことが増えて嬉しいです。思い返せば、子供を出産してからも半年で仕事を始め、それからずっと走り続けてきました。いつまで続くのか分からないこのゆっくりと過ぎてゆく貴重な日々を、大切に過ごしたいです。

 


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エキナセアの種を採り蒔きしたのはいつのことだったでしょうか?芽が出ていました。お母さんにソックリだったからすぐに見つけられましたよ。そっと掘り出して鉢上げ。こういう何気ない事が出来る時間があることに幸せを感じます。

 


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葉を落とした奥多摩コアジサイ。沢山の新芽が付いているので寂しくありません。また来年会いましょう。

 


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ダメになったとばかり思っていたサイネリアが夏を越し、葉を繁らせ始めました。息子の卒業式に学校から贈られた鉢だったので、処分を思い切れずにそのままにしていたのです。

山田ガーデンの住む地区では、学校の卒業式と言えばサイネリアが定番。サイネリア農家さんが多いのです。1年でダメになるものだと思っていたので、もうサイネリアに謝りたくなりました。ごめん、ほんとマジで。咲かせますよ、絶対にね。

 

 

 

 

 

 

ジョウロから考える時代のニーズ

 

昨日のブログ記事を書き上げてから、どうにも今使っているジョウロに我慢ならなくなり、新しいデザインのものに買い替えました。

 

f:id:y-garden:20181015083137j:image放置してあっても気にならない色。しかも大容量だもんね!

 

 

何十年も前の話になりますが、山田ガーデンの住む市内にある、老舗のデパートが閉店したんですね。

時代の流れに乗れなかったのか、はたまた乗らなかったのか解りませんが、周りはどんどん変わって行くのに、そのデパートだけは時が止まっているかのような品揃えでした。他のデパートは郊外に進出し、その周囲は新たな街が出来て、考えられないような賑わいです。

 

このグリーンのジョウロ、山田ガーデンが生まれた時から何ひとつ変わっていません。おそらく半世紀以上同じものを作り続けているのだと思います。ホームセンターにもこのジョウロが大量に並んでいます。

それが私には退屈で溜息が出ます。いつまで同じものを売り続けるのだろうか、と。

 

例えば別の色で生産しようとは考えないのでしょうか?形はこのままでも、紺色や赤なんていうのもかわいいと思うのですが。

それとも退屈だと思っているのは私だけで、実はものすごく売れていて半世紀ずっと増収増益の右肩上がりなんだろうか。ガーデニング人口が減っているのだから、それはあり得ませんよね。

ハス口の繊細さは素晴らしいものがあって、ふわっと出る柔らかい細い水は植物にダメージを与えず、優しい気配りがあります。だからこそ残念でなりません。

 

 

花卉業界は、若い人を取り込もうと品種改良を重ねています。今の時代に合わせて、微妙な色合いを出したり、シャビーやロマンチック、クラシックなイメージで、花弁を小さくしてみたり大きくしてみたり斑入りにしてみたり… "オシャレ" という入り口からガーデニング人口を増やそうと必死で頑張っている感じが伝わってきます。

では、それに付随するものはどうでしょう?こだわりを持ってオシャレに作業道具を揃えたい方はたくさんいます。オシャレという入り口から始めた方は、オシャレをどこまでも追及します。でもそれがお店に売っていない。あるのは庭にそぐわない、昔から何ひとつ変わっていない、時代の流れを掴んでいないものばかり。

最終的に、外国のデザイン性の高いものをネット通販で購入したくなるのも理解できます。

 

 

以前も書きましたが、ガーデニングを趣味としている年代は60~50代がほとんどです。それ以下の団塊ジュニアである40~30代が次世代となるわけですが、この年代はインターネットを頻繁に使う中心年代でもあります。世界中の様々な情報をインプットしているこの年代に、四半世紀前からの商品で太刀打ちできますか?みんなもっと舌が肥えていますよ?

ブリキ製の手作りジョウロ、なんて付加価値が付いているならば例外でしょうが、老舗のデパートと同じ道を辿るのは目に見えています。それに気付いているのでしょうか?

 

 

どうかお願いです。「こんな程度でいいだろう」という商品で、私たちをがっかりさせないで下さい。時代のニーズを嗅ぎとって下さい。

ガーデニング人口を増やすためには、時代に合わせて変化させてゆく、あなた方の力が必要です。