土曜日。暇をもて余した娘が「何か、庭作業ないの?」と言うので、残りのフェンネルの芽を一緒にビニルポットへ植え替えてもらいました。
これでフェンネルはさらに16ポット増え、その他のポットと合わせて92ポットにもなりました。
大量の種を全部蒔かずに、香辛料として料理に使えば良かったのだ、とCoCo壱番屋のスパイスカレーを食べながら気付きました…
娘が受験生なので、最近は様々な高校受験のための説明会に参加しています。向かう先は決めているようですが、密かに農業系の学校へ進んでくれないかな~と思っています。押し付けることはしませんので、口には出しません。そっと心の中でだけね。
私の住む県では、数年前に学区が廃止となり、県内のどこの高校へでも進学出来るようになり、選択の幅が広がりました。
高校も合併や名称変更が進んでいます。
気付いたのは、農業高校が「◯◯農業高校」といった名前ではなくなっていること。大人になった今は何とも思いませんが、"農業高校" ってちょっとカッコ悪い感じがしたものです。表面でなんでも判断してしまう年頃でしたから。
説明会に参加して眼からウロコだったのは、普通科でも農業の授業が必須科目として組み込まれている学校があったこと。その学校は、普通高校と農業高校が合併してできた新しい高校なので、普通科もあり農業科もあります。
「せっかく農業科があるのだから、普通科にも農業を知ってもらって、興味を広げてもらいたい」と科にこだわらない方針を打ち出していました。普通科に入学したとしても、必須科目の農業に興味を持ったならば、その後も選択授業で農業を選んで学ぶことができると言うのです。
家が農家でない限り、15歳やそこらで「農業を学ぶぞ!」と決心する子供は少ない。ましてやこの時代、農家を継ぎたくないと思う子供が多いくらいなのだから。
それは私たち大人が、農業は自然の力を借りて命を育む素晴らしい仕事なのだと伝えて来なかったから。社会全体が利益ばかりを追いかけ、ついてこられない人間を死に追いやる方向に舵を切っているからだと私は思っています。
希望者が少ないならば、その枠外からやってきた人を取り込むことで、農業に目を向ける人がひとりでも増えて欲しい。
農業高校ならではの悩み。それを打開する策を打ち出した高校が、私にはとても魅力的に見えました。
「今は園芸が好きだから、そう思うんでしょ」完全に娘には見透かされています (笑)。
でもね、私も考えたことがあったのよ。授業でメロンを栽培したり、馬の世話をするなんて、面白そうだなって。
あの時、農業高校を選んでいたら、今とは違う人生があったのだろうな。まさに人生の岐路だね、高校受験は。