【2020年2月上旬】
暖冬だと言われ続けてきたが、2月になり冷え込みが強まってきた。そうなってくると鉢物の水遣りに頭を悩ませることになる。
夏よりも冬の方が水遣りは難しいと私は思っている。夏は夏の難しさがあるが、冬は気温が低いだけに、僅かな水遣りのタイミングを逃したらもう水をやれない。気温が上がる前に仕事に出てしまう私の場合、家にいる誰かの手を借りるしかない。
冷え切った鉢物に水をやるのは絶対にダメだ。その水が凍り、根を痛めることになってしまう。
以前、働いているガーデン施工会社の水遣りがよろしくない、というモヤモヤを記事にしたことがあった。
y-garden.hatenablog.com
残念ながら現在も相変わらずな感じ。
先日はこんなことがあった。
ある朝、10時に販売用ポット苗に水遣りをしてください、と指示があったのだけれど、冷え込みが強かったことで土がカチンカチンに凍っていた。これに水をあげるわけにはいかない。
「土が凍っているので、溶けるまで待ってからでいいですか?」
「昨日、水遣りが遅かったのよ。水をあげれば溶けるから。あげちゃって。」
驚きの言葉が返ってきた。あ然とした。
この会話には、冬場の植物の管理にはあり得ない2つの間違いがある。皆さんは気づいただろうか...
① 冬なのに、昨日も水遣りをした?
夏じゃないのだから、毎日水をあげる必要はない。そんなに土が乾くとは思えないよ。
② 凍ったポット苗の土は、水をやれば溶ける?
これは嘘だ。水が冷えて更に凍ると思ったほうがいいくらい。根まで凍ってしまったらどうにも生き返らせることはできない。
自分に置き換えて考えてみよう。例えば凍えるような寒さの中、フィンランドの森の中にでもいると想像する。手も足も感覚がなく、まつげが凍るほどの寒さ。その時に頭から水をかけられて、あぁ助かったと思うだろうか?頭から水をかけられるより、ポカポカな陽だまりでじっとしていたいと思うはずだ。
本当はこんなこと書きたくない。売り物の管理すらしっかりできない園芸店、疑問を持ちながらも、そこで働き続ける自分...恥ずかしくて情けないよ。
私はここで働いていていいのだろうか?見て見ぬふりをしながらのらりくらりと働くのか、クビを覚悟に正論を貫き通すべきなのか。
そしてこれも正直に書くけれど、私が働きだしてから7カ月の間に、ここの5人のスタッフが辞めていった。私は週に1〜2日しか勤務していないから、内情ははっきりとは解らない。でも、人の意見を聞く耳を持つことと、時には社員に任せて見守る姿勢が上の立場には必要だとは思う。
表向きはおしゃれで素敵なお店なだけに、勿体ない。もうこの一言に尽きる。
やっぱり自分の店でしか、自分のやりたいようには働けないものなのかな。
【2020年2月中旬】
ひっそりとしているように見える庭では、クリスマスローズが着々と蕾を膨らませている。
今年初めて開花するイエローのクリスマスローズは、確か真っ先に蕾をつけたんだっけ。あれからどうなったかな。
見て驚いた。
どう見てもイエローじゃないんだよ。
咲かせたことのない色だから良しとするけど。脇に出ている芽はスイセンのタリア。
山田ガーデンのクリスマスローズ、開花第一号は、タグ違いの淡くてやさしいピンク色。
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後日、図書館から借りた本を読んでいて、あぁやっぱり!と思わされたのがこちら。
黒田兄弟の植物図鑑 : ガーデン&ガーデンムック : MUSASHI BOOKS より
あぁ、もうちょい早く知りたかったよ...
しかし、嬉しいこともあったの。廃棄予定のクリスマスローズを、社員さんが内緒でたくさん持たせてくれました。買うと高いし、処分するにはかわいそうだから、と。
タグ無し、ほぼ咲き終わりの状態だけれど、葉の感じからして品種はニゲルだね。冬の早い時期に真っ白な花を咲かせるよ。
テラコッタの大鉢を用意して、4株まとめてどーんと植え付けました。
只今山田ガーデンでは、クリスマスローズが開花中です。
ブラックは遅咲き。まだ蕾です。