山田ガーデン

花や葉から、種まきから球根から。心地よい庭を作り上げる喜び。庭作りから学ぼう。

コウノトリのために寄付をする


今日は、ふるさと納税を通して、栃木県の小山市(おやまし)に寄付をしたお話。
「えっ!?」と声が出てしまったほどショッキングなニュースを知ったのは日曜日の夜でした。

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県南部の小山市にある渡良瀬遊水池に飛来し、子育てを終えたばかりの国の天然記念物、雌のコウノトリの歌(うた)。先日脚を骨折しているのが発見され、捕獲したというものでした。
千葉県野田市の保護施設から放鳥されたひかると、徳島県鳴門市で野外繁殖で生まれた歌のペアは人工巣塔で産卵。雛がかえったことが確認されたのが6月。東日本地域では1971年の絶滅以後初めてことでした。人工巣塔に近づき足環を付け、その雛たちが巣立ったのは真夏のことでした。


日本にいた最後の野生のトキが新潟県で絶滅したことは当時大きく報道されましたが、そのずっと前にひっそりと姿を消していた鳥、それがコウノトリです。


実は私は野鳥好きで、兵庫県豊岡市コウノトリを見に行きたい!と家族に話したら、「付き合っていられないからひとりで行ってくれ」と言われたほど。コウノトリの保護に関する本の中の古い写真、牛と農作業をしている人間のすぐそばで、餌をついばむコウノトリ。その古き良き日本の風景に心を動かされたのがきっかけです。高度成長期になると、その大きさから害獣扱いされ、大量に使われた農薬の影響で餌にしていたカエルや虫が汚染され、コウノトリの個体は減少したと言われています。間違いなく私たち人間のせいなのです。世界的にも数が減っていて、絶滅危惧種に指定されています。再びコウノトリと共存できる自然豊かな国になってほしい。だからコウノトリの保護活動をずっと見守っています。


その「歌」の治療をするために必要な200万円を、小山市がGCFで寄付を募っていることを知り、少ない金額ですが寄付をしました。

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しかし、さらに追い打ちをかける悲しいニュース。残念ながら、歌の野生復帰は絶望的となりました。大きな身体を1本の脚で支えるのはどう考えても無理です。でも動物園の狭い檻には入れて欲しくない。どういった対応を小山市が決めるとしても、歌の今後をずっと見守っていくつもりです。

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10月13日16:00現在 もう少しで目標額達成です。私たちの想いは一緒。



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先日の記事にブックマークコメントをありがとうございました。


不完全な花弁の秋明菊も、茎の細いクレマチスも、生まれ持った遺伝子からそう形になる。人間と同じで深い生命の不思議です。それに魅せられた私たちは人間以外の生命の不思議を、ちょっと観察させてもらっている…そんなところでしょうか。
変わりゆく季節の小さな庭の風景を、今後も少しずつですがお届けします。いつもありがとうございます。