山田ガーデン

花や葉から、種まきから球根から。心地よい庭を作り上げる喜び。庭作りから学ぼう。

安くプロに頼んでよい庭を作ろうだなんて考えは捨てるべき



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庭に不思議な香りが漂っている、と思ったら、ロシアンオリーブの花の香りでした。微かに甘くて、粉っぽくて、一昔前の化粧品の香り。あんまり好きではないけれどね(笑)。


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ムスカリもそろそろおしまい。チューリップも艷やかな見頃は過ぎました。まだ勿体なくて切る気にはなれません。しばらくは花いっぱいのひとときを楽しみます。



お金を掛けずにコツコツと庭作りを楽しみましょう、というこの記事、4年以上前に書いたものですが、最近閲覧数が増えています。ありがとうございます。新型コロナウイルス感染の拡大が止まらないまま4月になり、おうち時間を大切に考えている方が増えたということでしょうね。
この記事にも書きましたが、私は花が咲き終わった宿根草のポット苗を安く買うことをよくします。花が咲き終わったものをわざわざ買うなんて、というご意見もわかります。正気の沙汰ではありませんよ(笑)。
でもお金を掛けずに庭作りをするためには、とにかく工夫しなきゃならないのです。今咲いていなくても、いつかは咲くんですもの、咲くまで1年待つなんて苦ではありません。品種によっては2年待つこともあるくらいです。うまく育たなくて枯れてしまうものもありますが、買った時以上に元気に大きくなってくれることが多く、本当に嬉しいです。

今回初めて買ったプルモナリアも、花が咲き終わったばかりの値下げ品。売り場でひときわ目を引いていたマリンブルーの花でした。でも咲いていた時はあまりに株が小さくて、このまま消えてしまうんじゃないかと思うほどでしたが、花が終わると元気よく大きな葉を広げ始めました。

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お、これは山田ガーデンに植えても大丈夫かも?と3株購入。


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背が低いので通路手前に植えました。きなこが邪魔です…後から知ったことですが半日陰でもよく育つのだそう。来年が楽しみです。


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これは、職場で種ジャガイモを販売していた間に置いていた見本品です。種ジャガイモは既に完売しているので、いつまでも見本を飾っておくわけにはいかないとのことで、「山田さん、持って帰っていいよ」って。
娘に話すと、「バケツで育てるなんて狭くて可哀想だ」と言われてしまいました。売り場では皆で可愛がっていたんですよ。芽が出て葉を広げた時なんて、かわいいかわいいって皆言っていたもの。
昔、生ゴミを庭に埋めていたら、数カ月後にちいさなジャガイモがコロコロ出てきたことはありましたが、ちゃんと植えたら幾つ収穫できるのか?ちなみに植えてあるのは男爵イモ、1個です。


いつも仕事の話で恐縮ですが、先日こんなお客様がいらっしゃいました。年配の男性です。
チラシ掲載のバラのアーチを見せて欲しい、とのことで場所を案内したのですが、お客様がこう言うのです。「これを庭のどこに置いたらいいか、家に見に来て欲しいんだけど。」
「???お客様のご希望の場所はないのですか?」
「ほら、プロに見てやってもらわなきゃ、おかしな庭になっちゃうからさ。」
出来上がりのイメージが全くないんです。do it yourselfを応援するHCとは真逆の考えのお客様なのです。それは私たちHCの仕事ではない、造園業の方の仕事です。やんわりとそう言っても分かってもらえません。造園業者に聞いたら8万円の見積もりがきたとかなんとか…らちが明かないので、今度お庭の写真を撮ってきてくださいよ、その写真を見ながらアドバイスしますから、とお話すると、「写真ってどうやって撮るんだい?」とらくらくスマホを取り出すお客様…


私が嫌なのは、楽をして安くプロにお願いしようとするその考え方。それはプロに対する侮辱だと感じるのです。値段が高くて当たり前、だって専門知識のあるプロだもの。そのお金が出せないのなら、自分で勉強して工夫してやるしかない。年齢なんて関係ない、難しく思えても挑戦する気持ちを持って欲しい。それを丸投げして安く良くやろうだなんて虫が良すぎる話だよ。
自分で庭を作るって、こんなに楽しいことなのに。どうしたら気付いてくれるんだろう。