山田ガーデン

花や葉から、種まきから球根から。心地よい庭を作り上げる喜び。庭作りから学ぼう。

大型ホームセンターの "売り方"


日中は暑くなることもあったけれど、朝晩が涼しくなり、秋の香りが漂う空気。過ごしやすい、私の好きな季節がやってきました。
HCでは9月中旬からチューリップの球根の販売を始めています。もうそんな季節かぁ。植え付けるにはまだ早いけれど、ぐっと気温が落ち着き、お買い求めいただくお客様も増えてきました。はてなブログのガーデナーさんの記事でも、球根を買ったよ!と、こっちまでワクワクするような声が聞こえてきています。気に入った品種は売り切れて悔しい思いをしないよう、皆様も早目に準備してくださいね。
昨年までは球根を物色する側でしたが、今年は並べる側。何十箱にもなるダンボール箱から球根を取り出してフックに引っ掛けて…とにかくスゴい量です。


最終的に売れ残る球根は値下げをして売り切ることになります。HCは薄利多売なのではないか、との不安を以前書いたことがありますが、先日店長のこんな言葉で納得できました。「たくさんの商品がたくさん並んでいることが、この店の良い所だ」というものです。
たくさんの商品を充分な数陳列することで、消費者の購買意欲が刺激される、ということなんだと理解しました。
大きなお店に少ししか商品が並んでいなかったら、「あら、このお店はどうしたのかしら?売れてしまって仕入れが追いつかないのか、はたまた充分な数を仕入れられない理由があるのか?」と消費者は不安になるわけです。
実際に、ひとつだけ残ったものには手を出さないお客様は多いです。売れ残りだから良くないものだ、もっといいものは売れてしまったのだ、と判断されているのでしょう。売れ残り、古くなるのを心配して、どうしても商品の発注が遠慮がちになってしまう私には大きな気付きとなりました。
今回任された秋植え球根を、大事にダンボールにしまっておくのではなく、たっぷりと陳列してお客様に見てもらう。マメに減り具合を見て補充しながら、充分な数をキープする。残ったらそれはその時に値下げして売り切ればいい。それが大型店舗の売り方なんだ。


チューリップだけは、植えたい球根が売り切れないうちに、毎年早目に購入するように心掛けています。
昨年はチューリップを寒い時期に咲かせるという方法を試してみましたが見事に失敗しました(笑)。花が早く咲くどころか、芽すら頼りないひょろひょろとしたものでした。冷蔵庫で冷やし過ぎて、乾燥してしまったんでしょう。今年はやりません。自然に咲いてくれればそれで充分です。



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今回はこの種類を準備しました。ガボタは植えてみたかった品種のひとつ。背の低いフェアリーチューリップは、ビオラの鉢にでも忍ばせましょう。


しかし、球根を買いたい時期に決まって金欠なのはなぜなのだろうか(笑)。今回もお給料を待つ間に1品売り切れて、買い逃してしまいました。え?売り切れる前に仕事の特権を使えばいいじゃないかって?そんなことはいたしません。そんな買い方をしても嬉しくないですから。