山田ガーデン

花や葉から、種まきから球根から。心地よい庭を作り上げる喜び。庭作りから学ぼう。

我が庭にやってきた新しいバラたち、お金をかけないガーデニングの工夫


先日、よくお店に来てくださるお客様から「育てているバラを是非差し上げたい」とお話を戴いたことをご報告しました。

50以上の数のバラを鉢で育てているとは聞いていました。水遣りの大変さに加え、水道代や植え替える土・肥料などにお金が掛かること、南側に家が建ったことで日照の問題が出てしまい、半分以上を処分する決断をされたようです。
雨水タンクを設置してはどうか、定期的にバラ鉢を移動させて陽当たりを確保したらどうか、と提案はしたのですが、決心は硬いようでした。
「もっといろいろ考えるべきだった。でもいい勉強になった。」
そう仰ったので、それ以上は何も言わないことにしました。


そうなんだ。どうしても品種の多いものは次々に集めたくなるけれど、数が多くなっても世話ができるか、金銭的に無理なくやっていけるか、ちゃんと考えなきゃ。特にバラは、欲しいからと一度に幾つも買い求めるのは危険。定期的な薬剤散布と剪定と肥料…完璧にやればやろうとするほど時間もお金も掛かってしまう。
数を増やしすぎる前に、もっと早く気付いてくれていたら処分することもなかったのに。それがとても残念です。




今回我が家にやってきたバラたちのひとつは、ERのデスデモーナ。



ロサ オリエンティスの2品種、ロビンとブルーグラビティ。ロサ オリエンティスのバラは初めて。この2株は昨年新苗で手に入れたそうです。

#pinterestより


ロビンは英語でコマドリコマドリのワンポイントカラーであるオレンジ色の花が咲くようです。コマドリに掛けるとは、いい名前ですね。



ブルーグラビティはそれはそれは美しい青い花が咲くとのこと。古い品種にステンレススチールってバラがありましたが、あんな感じのカチンコチンの人工的な色味なんじゃないかな~と想像しています(この表現、解る方います?)。


このロサオリエンティスの2株、夜に枝の切り口から水がダラダラ出ていて驚きました。噂には聞いていましたが、見たのは初めて。
鉢植えで若い株が出やすいようです。陽当りの良い所に置いていて、気温も上がったことで用土が温まったからでしょうか。ということはしっかり休眠できていないってことなんだろうか?翌朝には止まっていましたが。


思い返せば、私は植物を育てるのに比較的恵まれた環境にいました。祖父母が使っていた駄温鉢や剪定バサミ、脚立などある程度のものが家にあったから、1から買い揃えなくてもガーデニングを始めることができた。今も足りないものはすぐ勤務先で買えるし、捨ててしまうプラ鉢をもらってくることもできる。
暑い夏には頻繁に雷雨がやって来て、日中の暑さを洗い流してくれるのも、他の地域にはない良いところでしょう。
園芸資材もどんどん値上がりし、化成肥料なんて今までの倍ほどの値段になっています。私はガーデニングに掛けられるお金は多くない。でもお金を理由に趣味を楽しめない、なんてことにはなりたくないから、工夫するのです。落ち葉を分解させるコンポスト、植木鉢のリペイント、種蒔きから育てる、捨ててある物の再利用…やってみると結構楽しいことばかりです。

今朝は久しぶりに冷え込んだ。さて、今日もつるバラの剪定と誘引作業だ。カイガラムシ駆除もね。