財布を失くしたのは人生初めてのことでした。疲れ切った仕事の帰りにコンビニに寄り、コーヒーを淹れていて、そのまま置き忘れたのでした。コンビニの店員さんが交番に届けてくれていたので、事なきを得ましたが、体と気持ちが繋がっていない自覚があった1日の終わりの出来事でした。
原因は解っていて。2月の怒涛のセールが終わると、皆ピリピリと棚卸のための長い準備。夜遅くまで残業して棚卸が終わると、一緒に2月も終わりました。
そして娘の卒業式。そして人事異動の発表。
目まぐるしい忙しさの中で、チーフと社員さんが他店舗に異動してしまうことにショックを受けました。特に年下の先輩社員くんはよく気の利く子で、物言いも柔らかく、彼が来てからは助けてもらうことも多くて、本当に心から信頼していました。
もう本当に喜ばしい昇格異動なんだけれど、寂しくなってしまって。財布を失くすくらいショックだったわけです。
おめでとうの気持ちと寂しい気持ちが入り交じる。まるて息子を送り出すような。こんな気持ちになったのは初めて。