山田ガーデン

花や葉から、種まきから球根から。心地よい庭を作り上げる喜び。庭作りから学ぼう。

タカオのいる秋の庭

 

週末はむちゃくちゃ暑い休日となりました。

湿気こそないものの陽射しが強くて、久しぶりに額に汗して庭作業しましたよ。

今朝の北関東は雨降りなので、一昨日の写真から────。

 

 

ルドベキア タカオを迎え入れたら、山田ガーデンはぐっと秋らしさが増しました。

やっぱり黄色は秋の色。秋には欠かせない色。

 


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包みボタンのような大きな黒い芯、その周りに並ぶ小さめの花弁が特徴です。かわいらしくて面白い名前、1度覚えたら忘れられません。

ミズヒキにも紅いガクがたくさん出てきました。

ケイトウは毎年こぼれ種で芽を出します。シソもどこからか種が飛んできました。夏の間、コガネムシに食べられてボロボロの姿になり、抜いてしまおうかと何度も思ったけれど、コリウスの代わりだと思えば嫌ではなくなりました。

 


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昨年より庭にボリューム感が随分出て、今年は賑やかな秋です。道行く人にはただワサワサしているだけに見えるでしょうが、私にはこの雑多な感じがたまりません(笑)

 


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タカオのいる生活って、なんだか楽しい。

 

 

 

 

 

教育現場の花壇事情

 

娘の部活の練習試合のため、隣町の中学校に行く機会がありました。

終日の付き添いのため、長~い長~い自由時間。ちょっと校内を散歩してみました。気になるのは "教育現場の花壇はどうなっているのか"、ということ。

それを知りたくて楽しみにしていたんです。

  

私が小さかった頃は、用務員のおじさんが毎日あれこれと校内を整えて下さっていました。雑草を抜いたり、植木の剪定をしたり、それこそ学校を舞台にしたガーデナーみたいな存在。

現在はいらっしゃっても短時間勤務だったりと、昔とは随分変わりました。環境整備に関することはボランティアを募って運営している学校も増えているみたい。

 


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昨日お邪魔した中学校の花壇は、フォーカルポイントこそないものの、たくさんのセージ類(サルビア)が生き生きとしていました。

山田ガーデンの好きなガラニチカも、もちろん植えてあります。写真左側の大きな青い植物です。

サルビア エレガンス(パイナップルセージ) の赤が効いています。

 


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暑い夏が大好きな植物が伸び伸びとしていて、なんだか嬉しくなりました。

青、赤、黄色…とたくさんの色が混ざっているのに素敵なのは、セージの伸びる枝が動きを作っているのと、細かい花のおかげでくどさがないのですね。

山田ガーデンでは出来ない植栽なので、ちょっと驚きました。

 


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背の低いひまわりが、花壇のブロックに1本ずつ植えてありました。もうおしまいの姿だけれど、このままにしておくのも秋っぽくていいですね。

咲いているところも見たかったなぁ。

 

 

ジョウロに水を汲んでいる先生らしき男性を見かけたので、早速インタビューを試みます。

素敵な花壇ですね、他校の花壇に興味がありまして、楽しみにして来たんです、とお伝えすると、ありがとうございます、の後にこんな言葉が。

「自慢じゃないですけど、実は今年は苗にお金をかけていないんですよ。」

え?どういうこと?宿根したということ?

「昨年の種を採って、春に蒔いて、雑草だけを抜いて育ててきたんです。」

 

 

環境整備に関する予算は削られているかも知れない。でも学びの場には知恵がある。

1から育てることで愛情を学べる。

私が予想していたつまらない花壇なんかじゃなかった。それがとても勉強になりました。

 

娘の通う学校はどうだったかな?そういえば行事に参加していないから、花壇を見たこともないや(笑)

灯台もと暗し。今度出掛けてみよう。

 

 

 

 

 

 

秋だから、和の植物を

 

山田ガーデンは半日陰の庭です。東向きのため、午後は家の影で全く陽が当たらなくなります。

それを心地好いと思える時と、残念だと思う時があり、どうにもならないことなのに、今でもうじうじと考えてしまうことがあります。



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縁の白がきれいなギボウシ パトリオットとゲウム リバレの間に、ポッカリと空いてしまったスペース…ここには1年半もの間、ガザニア(カシスクリーム風)が植えてありました。

柚の木の影が伸び、午前中でもあまり陽が当たらない場所でしたが、冬も越せたのに。この夏の多雨と日照不足でみるみる元気がなくなり、痩せ細り、先日ついに駄目になってしまいました。

もう1株は陽当たりの良い場所に移植していたので元気にしています。

 

この場所は、どうしても陽が当たらない。花は見込めない。

一体、何を植えたらいいの────。

 

そんな時には隣市の花木センターへ行き、年配の方の力を借ります。 

おしゃれな園芸店とは違う、昔ながらの和風な品揃えから、何か面白いものが見つかるかも…

 


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そして植え込んだのは、ミズヒキ。

細い細い花茎に、これまた小さな小さな赤い花を付ける日本の山野草です。 

以前はちょっと茂みに入れば、よく見かけましたね。

大きなポップというか看板には、おばちゃんの手書きでこう書いてありました。

「格安で提供しています。大切に育てて下さい」

こういう気持ちが入っているものに、弱い。

  


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お馴染みのルドベキア タカオにも、おまけでミズヒキが一緒に育っている鉢があったので、迎え入れることにしました。

赤いポチポチが、秋っぽさを格段に上げている。こういうのを"いい仕事"と言うのでしょう。
 

洋風の庭に溶け込むように和の植物を入れる、逆に和風の庭に洋の植物を入れる、そんな植栽が好きです。 

もちろん、見たことのない外国の植物に憧れもあります。珍しい植物ばかりで庭を作りたいと思っていた時も正直ありました。 でも、もっと足元をよく見渡せば、日本固有の素晴らしい植物がたくさんあるじゃないか。

日本の植物を嫌っていたのは、洋風の庭に憧れ過ぎていたのと、和と洋を調和させられない自分の力のなさからだったのではないか。今ではそんな風に思っています。

現在は、ホトトギスをはじめ、ポンポン菊やオミナエシ、シマイトススキといった和の植物が山田ガーデンには増えつつあります。

でもね、おかしいでしょう? 植えたくなる和の植物は、なぜか秋のものばかりなのです。

和の植物の美しさが恋しくなるのは、やっぱり秋だからかな。イマイチ答えになっていないけれど。

 

 

 

剪定~ロシアンオリーブ

 

今の時期がベストな剪定時期だとは思えませんが、もう我慢の限界だったから。

天気の良かった週末に、ロシアンオリーブの剪定を行いました。


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元気がいいのは嬉しいんだけれど、すぐにワサワサしちゃうの。

長く伸びる枝はもちろん素敵なんですよ、風に揺れる銀葉の美しさったらない。

しかし黒い穂のペニセタム ミレット パープルマジェスティが囚われの身に…


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一回り小さく剪定しました。ちょっと陽が強く、光って見えにくいですが…

ロシアンオリーブは上向きに強く伸びる枝が出てしまうので、山田ガーデンはその部分は必ず切るようにしています。ただ、上向き枝でも細ければ、しなだれてはくれますよ。

枝がしなだれるくらいが1番美しい気もしますが、ここまで剪定しても、3カ月程でわさわさと伸びてしまいますので、それを考慮して剪定した方が良いと思います。


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中の細かい枝を抜いたので、株元のホトトギスに木漏れ日が。いい感じです。

 

 

晩秋には、楽しみなイロハモミジの剪定が控えています。

モミジといえば、日本庭園の美の頂点に君臨する植物。山田ガーデンのイロハモミジはまだ若いので、徒長枝がびゅんびゅん出ていて美しさには程遠い姿です。どう形作ったらいいものか見当もつきません(笑)

今はYouTubeで剪定の動画が見られる時代ですので、それを見ながらひたすらイメージトレーニング中。

ポールスミザーさんがモミジの剪定をする動画もありましたが、こちらはナチュラル過ぎる感じの剪定だったので、今回はパス。

 

あぁ、剪定を済ませると気分もスッキリ。

嫌なことは全部枝に乗せて、切る。ストレス解消。

 

 

 

 

香りギボウシ~タマノカンザシ

 


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8月下旬のこと。今年も大型ギボウシ タマノカンザシが開花しました。

ユリほど甘くない爽やかな香りが、株の周りを包み込みます。大型で明るい黄緑色の葉が作り出す株の雰囲気は、和風の庭にぴったり。

 


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こちらはワイドブリム。

このギボウシだけが、春秋の2回咲いてくれます。蕾の付き方が好み。どっしりとした花茎は安定感があり、ちょっとの風ではびくともしません。

 

 

山田ガーデンにはコオロギがたくさん鳴いています。

季節が過ぎていくのが早過ぎて、心がついていきません。

 

 

 

 

 

 

いてくれるだけで嬉しい~ラ フランス

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過ぎ去った8月の終盤のこと。

夏に咲いたということになるのか、はたまた秋のような気候続きだったから秋咲きと呼ぶのかしら。暑さが全く感じられなかった今年の夏でした。

 

ラ フランスが再び咲きました。

5月に開花してから3カ月振りです。花弁の裏側に濃い色が出るのが、このバラの特徴。いつも「よくぞ咲いてくれました!」という気持ちになります。 

そしていつも、また咲いてくれて良かった、と安堵するのです。


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物凄く好きだとか、開花が待ち遠しいとか、そのために手間隙掛けて手入れをしているとか、そういう事ではないのだけれど、もしもこの古株が駄目になる日が来たら、迷わず再び迎え入れる気持ちはあります。

こういう存在って、言葉にしたらなんだと言うのでしょう。

 

これ以上頑張って咲かせようとも思わない。きっとベーサルシュートも見込めない。

ただいつまでも私の庭で蕾をつけてくれたら、それだけでもう充分なのです。

 

 

 

 

 

 

秋といえばダリア

 

デコラティブ咲き、カクタス咲き、スイレン咲き、シングル咲き、ポンポン咲き、ボール咲き、リリプット…

様々な花姿を見せてくれるこの植物。

秋には庭に迎え入れたくなる…

 


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英名 : dahlia : ダリア

図書館でダリアの本を借りてきて読んでいたら、無性にダリアが恋しくなりました。ダリア病、発症。 

結果、一抱えもある開花鉢を買ってしまいましたとさ。こんな立派な大鉢が値下げ品だなんて信じられません。薄々感じてはいたけれど、やっぱり小輪ダリアは人気がないのかな。

 


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これは花形5cm未満のリリプット系と呼ばれるダリア。パッと見たら小菊と間違えてしまうかも知れませんね。

これが球根から咲いているのも不思議。

秋にはダリア。そんな定義が山田ガーデンに定着しつつあります。

 

何が1番驚いたかと言うと、このダリア、商品名は"おひさまダリア"と付いていて、なんと雪印種苗株式会社から販売されているのです。サントリーが植物を扱っていたのにも過去に驚いたけれど、雪印メグミルクもか!

乳製品会社がなぜ植物を取り扱うのか疑問だったのだけれど、調べてみると牛の飼料なども生産しているみたいだから、植物を取り扱うのも自然なことなのですね。知らなかった…

 

 

盆栽仕立て~ツバキ ナイトライダー

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早々に新しい鉢は準備済みだったのだけれど、ミカニア デンタータのハンギング作りで満足してしまい、危うく植え替えを忘れかけておりました…

いい加減、ビニルポットでは可哀想だからね。一回り大きな鉢に植え替えましょう。

根鉢化しているものを細い棒で丁寧に土を落としてゆきます。無心で、黙々と。余計な事は何も考えずにいられる、楽しい作業です。

小石、赤玉土バーミキュライト鹿沼土、黒土などをミックスしたもので植え付けます。



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日陰に生えていた苔をスコップですくって乗せてみました。何の苔なんでしょ。山苔かな?

植え付けた表面に黒土をコーティングして、その上に苔を乗せました。ちょっと膨らみを持たせると盆栽っぽくなるから不思議。

 


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伸びている枝を剪定したかったのですが、花芽がもったいないので、咲き終わってからにするつもりです。

 

 

 

 

何故に君たちは咲けないのか?

 

こんな記事タイトルをつけておきながら、原因は大体解っています。

困ったことに幾つも花が咲かない植物が…まぁ、ひとつずつ見てゆきましょうか。

 


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オミナエシ 

秋には黄色の花を咲かせたい。黄色は秋には欠かせない色。でもあまり主張し過ぎないものを植えたいな、と選びましたが、未だに花茎は伸びてきません。

それはなぜか。柚の木の影になる場所だからです。

 


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ラスティセージ

定植2年目。生きてはいるけれど元気だと言えるほどでもないといった様子です。

どれだか判りますか?真ん中のひょろんとしているのがラスティです。

ラスティは陽当たりは抜群なはず…なぜこんな姿なのでしょうね。水捌けが良くないのか、肥料不足か。

 


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ジギタリス イルミネーションフレイム

これは…植え付けを見ただけで皆様も想像がつくでしょう。

先程のオミナエシの正反対側、ウメモドキの幹の北側に植えてあり、ただでさえあまり陽が当たらないのに、奥のホトトギスが増えまくり伸びまくり、完全に陽が当たらなくなりました。10月には必ず移植しなければならない植物です。 

 


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チョコレートコスモス

鉢植えだったものを、良かれと思って昨年この場所に地植えにしましたが、全く合わないみたい。 もう少し陽の当たって、尚且つ涼しくなる場所…わかったよ、探すよ、狭い庭を。

 

日曜日のNHK趣味の園芸」の特集を観ていて、なんだか悲しくなりました。シェードガーデンを作る特集でした。

何か山田ガーデンの参考になることがあるかと観ていましたが、結局のところ、花を楽しむ植物は日陰には植えられない、ということを強くダメ押しされた気分になりました。

日陰の多い山田ガーデンは、どれだけ地味だと言われても、花を咲かせるには限界がある。判ってはいる。だけど、だけど…

これはもう、ギボウシやヒューケラコレクターにでも転身するしかないか。

 

 

 

 

 

 

ガーデナーのイメージ

 

趣味のカテゴリーによって、不思議と似ている雰囲気の人が集まります。 

例えば、無印良品が好きな人だと、そのファッションを見ただけで分かる。無印感がすごく出ていたりする。手芸の好きな人は、ロングスカートを履いていることが多い、といったような。

イギリスが好きな人は、どことなくクラシカルで知的な雰囲気を持っていたり、オープンカー乗りはキャップを被ったオジサマをよく見かける気がします。だからオジサマのイメージ。

では、ガーデナーは一体どんなイメージで見られているのでしょうか?

 

今年の夏、山田ガーデンは生まれて初めて真っ赤なTシャツを買いました。

それにダメージジーンズ、ハイカットのスニーカーを合わせるのが定番スタイルです。夏はタイパンツ(タイの巻きズボン)を履くのも楽しみにしていたのですが、今年は暑くならないので出番なし。

そして私は不器用。手先は器用だけど、人付き合いが苦手。生き方に不器用とでも言えば解っていただけるでしょうか。

"嫌いな人・好きな人"というくくりすら作りたくないので、人とは群れません。

ウワサ話、女子トークなんて気持ち悪くて大嫌い。それでも必要な情報はちゃんと耳に入ってくるのだから、困ることなんてひとつもありません。

一匹狼ゆるゆるスタイルを貫いています。

 

私が持つガーデナーのイメージを平均年齢50歳くらいで考えてみます。まず社交的で、まっすぐ芯が通っていて、ハッキリものを言う。とっても早起き。家事はテキパキとこなし、そして案外、目が鋭い(笑)そして深めのつばの広い帽子を好むといったところでしょうか。

世間は「ガーデニング=やさしいふわふわ感」というイメージを持っていると思うけれど、私は真逆で。花を育てるには、思い切って切り戻しをしたり、虫を踏み潰したりしなきゃならないし、計画通りに庭を作り上げるには強い意志と行動力が必要だもの。

 


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山田ガーデンには小さな小さなミサトが開花中。

 

 

皆様はいかが?私のイメージ通りでしたでしょうか?

え、私?社交的じゃないし家事嫌いだもん。おばあちゃんになってもゆるゆるスタイルで行くつもり(笑)