山田ガーデン

花や葉から、種まきから球根から。心地よい庭を作り上げる喜び。庭作りから学ぼう。

ホトトギスを食べたのはだあれ?


我が家のカーポート脇には、細い花壇がある。そこに台湾ホトトギスが植えてあるのだが、只今、見たこともない光景を目にすることができる。驚くやら嬉しいやら、初めて見る不思議な光景。



台湾ホトトギスの葉が全部食べられて、丸裸。文字通り、棒になっている。心臓がキュッとするくらい驚いた。今までこんなに食害されたことはなかったんだもの。



よく見ると、ミノムシみたいなものがぶら下がっているでしょ。実はこれ全部、蝶の蛹。


数日前に気付いた時には、ホトトギスはすでに丸裸になっていて、むちゃむちゃ悪そうなトゲトゲの幼虫がたくさん群がっていた。心臓がキュッとしたのはこの時。10匹はいたかな。しかしここまでキレイに食べられてしまうと、どうしましょうを通り越して、もう諦めの気持ちになる。
しかし、いかにも悪そうな幼虫が、美しい蝶になるパターンがある。パンジービオラなどスミレを食べる黒い体に真っ赤なラインのツマグロヒョウモンはその代表だよね。これは一体誰なのか?調べてみた。




ルリタテハ - Wikipedia ホトトギスを食べる毛虫の代表、ルリタテハ。我が家には長いことホトトギスが植えてあるけれど、今までやって来たことはなかった。
もう葉を食べ尽くして、これ以上葉はないのにどうしたものかと心配していたら、数日後、みんな揃って蛹になった。成虫で冬を越すようなので、間もなく羽化するんだろう。
しかし、なぜ今までやって来なかったのに、今年は大量発生しているのか?調べて納得なのでした。


ルリタテハは何を食べますか?この最後の一文に注目。
「越冬後の成虫は、アセビやキブシの花の蜜を吸う」とある。そして我が家には3年前に植えたキブシの木がある。ホトトギスとキブシの木の組み合わせが、ルリタテハには良い環境になっていたんじゃないか?

まさか特定の生き物に好まれる環境を知らずと作っていたとは。こっちは好みで植えているだけなのに、それを必要としている生き物がいる。それは長いことガーデニングをやっていれば、いろいろわかってくることだけれど、あのキブシを必要としている生き物がいて、それがやって来たことに、ただただ驚いた。

お歯黒に使うだけじゃなかったんだな。