山田ガーデン

花や葉から、種まきから球根から。心地よい庭を作り上げる喜び。庭作りから学ぼう。

しっかり者なバラ~マルシェルブ

 

天気予報通り、風を伴った雨降りです。結構しっかりと降っています。

今日は、少し前から満開になっているHT マルシェルブのお話です。この鉢、昨日のうちに雨風が当たらない軒下へ移動してあります。

 

 

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アプリコットオレンジ色が美しいこのバラにホームセンターで一目惚れしたのは昨年の秋のこと。冬にバラ苗を買うことが多かったため、今まで開花株を手に取る機会はほとんどありませんでしたが、自分の目で咲いている様子を見ることができる買い方もいいものだな、と思った記憶があります。

そして今年の春。マルシェルブは買い求めた時と同じように美しい姿で咲いてくれました。

 


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照り葉で濃い緑色をした肉厚な葉、花弁も厚いので、どっしりガッチリとした印象です。微香なので周囲に香りが漂うことはありませんが、鼻をくっつけるとプラムのような香りを感じます。


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5月7日の様子

マルシェルブの蕾は決してかわいいものではありません(笑)。何か良くない花が咲きそうな感じすらします(笑)。

 


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5月10日の様子

くちゃくちゃな花弁が伸びてきました。やっぱり美しくありません(笑)。

 


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そして5月12日

ようやくバラっぽい形になってきました。この頃はオレンジ色がかなり強め。これから美しいロゼット咲きに変化してゆきます。

 


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花持ちが良いです。少しずつ退色しても、花弁が散ることはありません。頃合いを見計らって見納めにする勇気が必要になってきます。それから強い風には気をつけて。花が大きくどっしりと重みがあるので、頭が重くて鉢が倒れやすいです。


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ERのような儚さはありませんが、育てやすいバラです。見掛けたら、是非。

 

 

 

 

 

 

2基目のバラアーチ~新雪のために

 

「立てるしかないか。」

主人とホームセンターへ急ぎました。お目当ては120cm幅の手軽なもの。突然ですが2基目のバラ用のアーチ、立てちゃいました。

 


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冬の間にろくな剪定が出来なかったつるバラ 新雪は、恐ろしいくらい大量なステムを伸ばして蕾を付け、その重さで垂れ桜のように庭の通路へ下がってしまいました。毎度そこを通るときには、何度も腰を屈めていたのです。たくさんの蕾が勿体なくて、花が終わるまでそのまま我慢するつもりでいました。外構フェンスに誘引しているマスカットのつるが垂れ下がる新雪の枝に絡み付いているのも分かっていましたが、「花が終わるまでだから」とそのままにしていました。

しかし、主人とそれを眺めていてこれは駄目だな、と。アーチを立てて、伸びている枝をきちんと誘引しようということになりました。

 


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数本絡まりながらまとめて垂れ下がる新雪の枝を、折らないように1本ずつほどき、アーチに結びつけていきます。背が低い私では、やっぱりラージクライマーは手に負えません。主人に手伝ってもらいました。こんな風にしたい、というイメージがあっても、悔しいですが山田ガーデンひとりではどうにもできないのです。

「棘が殺人的で、このバラは嫌い。根こそぎ伐ってしまえばいい。」そう言われてから主人には頼まないようにしてきました。

でもね、作業が終わって2人で笑ってしまいました。だって劇的によくなったから!庭の導線がしっかり出来たことに加えて、高さのあるアーチで全体的にメリハリが出て、ぼんやりした庭から脱出できた感じです。

陽当たりや誘引場所、特徴などを事前に考えて迎え入れたバラ 新雪ですが、それを越える勢いのシュートに手を焼いている、というのが正直なところです。広く誘引できる場所がなければこのバラは植えるべきではないと思います。

 


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以前買っておいたガーデンランプも、インシュロックで上部に固定して。人工物ともうまく馴染むところがバラの魅力でもありますね。

 


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アーチから溢れ落ちるバラ、やっぱり素敵です。

 


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もうひとつのアーチに咲くブラッシュ ノアゼットも1番美しい時。

 


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今日の夕方からは雨の予報です。たくさんの蕾は、残念なことに雨に当たると駄目になってしまいます。たくさん降るかも、とのことなので諦めモード。自然現象は静かに受け入れるしかないですね。

 

 

 

 

 

大好き!絞りのバラ~センチメンタル


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白地に赤い絞り模様が爽やかなバラ センチメンタル。面白いのは、色が反転すること。

白地 × 赤の花弁は春の1番花のみで、2番花以降は赤地 × 白に変化します。秋に咲く花は赤地 × 白だと書いている情報がありますが、山田ガーデンでは1番花の剪定後に咲く2番花から色が反転しました。

 


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2018年8月

とても同じバラだとは思えませんね。夏にこの色に変わってしまうのは、ちょっと暑苦しいとも思いますが。

 


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咲き進むと模様の赤色が滲んで、全体的にピンク色になってきます。

 


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平弁咲きなので、シベが見える開き方をします。巻き巻き好きな方はデルバールのペインターシリーズを是非お勧めします。こんな変わり種の絞りのバラがひとつあっても、庭が引き締まって良いですよ!

 


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たったひとつの蕾をバラゾウムシに駄目にされてしまったHT ブラックティーから、なんと立派なベーサルシュートが出ました。蕾をつけるほどの勢い、その生命力の行き場がなくなってしまったわけですからね。毎日恐ろしいくらいのスピードで伸びるベーサルをニコニコしながら眺めています。
 

 

 

 

 

 

パルフェ タムールの開花

 

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小さな一重咲きのバラが好きです。巻き巻きの豪華なバラとは違った、素朴なかわいらしい雰囲気がたまらなく好き。

楽しみにしていたバラが山田ガーデンでも咲き出しました。その中のつるバラ、イギリス ワーナー社のパルフェ タムール。一重咲きのつるバラ バレリーナの花が余りにもかわいらしくて、ハートを撃ち抜かれてしまった私が、悩みに悩んで迎え入れた小輪一重咲き第2号です。

 

 


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咲いたばかりはこんなにきれいな赤紫色で、黄色のシベがキラキラと中央に広がっています。微香ですが、鼻をくっつけると今まで嗅いだことのない素敵な香り。

かわいい!とにかくかわいいです!

 


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強い日差しで、花弁が反り返ったりなんかして。
花弁は徐々に紫色へ変わってゆき、3~4日でパラリと落ちます。小さな蕾はたくさんあるので、5月中は楽しめそうです。


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ER チャールズ ダーウィンの蕾、かなり膨らんできました。コロンとした丸み、これぞデビッドさんのバラ。

 


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スタンダード仕立てのピエール ド ロンサールもぽつぽつと。蕾は戴いた4年前よりずいぶん少なくなりまして、今年は3つ。真ん中のピンクがやけに薄いのは肥料のせいかも知れません。



 

 

 

 

ひとりイチゴ狩り

 

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今シーズンのイチゴの出荷はおしまい。約半年続いたパック詰めも終わりを迎えました。まだイチゴはたくさんなっていますが、暑くなってくると株も弱ってくるし、甘味も薄くなるので、美味しくないイチゴを出荷したくないのだそうです。それがウチの味だと思って欲しくない、と言う園主さん。その心意気が素敵な方です。

「好きなだけ摘んで持って帰っていいから!」と言ってもらえたので、午前中にひとりイチゴ狩りをしましたよ。イチゴ狩りは人生2度目です。

 


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畝の間をちょうど通れる台車に跨がり、足で地面を蹴りながら進みます。両側のイチゴを摘みながら、ちょっとずつ進んでいきます。

 


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イチゴの海。来週は全ての株を抜き取ります。しかしビニルハウスの中は暑い!初夏のようなこの季節、1時間摘んだら冷たい飲み物で休憩したくなりました。

 


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これは山田ガーデンのイチゴ。大きさはまあまあですが、甘味は薄いです。それでも昨年までは、甘酸っぱくて美味しい!と思えていましたが、今年は…(笑)。間違いなく職業病ですね。

 

 

 

 

 

 

地味な植物にスポットライトを!

 

バラの開花が楽しみな山田ガーデン。実は、日なたと日陰が半々にある庭です。常に樹木の影が伸びている場所あり、日なたは午後になると家の影で日陰に変わります。これを "半日陰" と言います。

バラは出来るだけ陽の当たるところを選んで植えてありますが、影が濃くなるような場所にある植物は掘り出して移植しています。

 


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迎え入れて3年目にして、初めて咲いたテマリシモツケ サマーワイン。ディアボロという品種の方を植えているガーデナーさんが多いので、山田ガーデンは小型のサマーワインを選びました。

クリーム色の小さな花が、その名の通り手鞠のようにまあるく形作って。黒い葉に映えます。

これも陽当たりの良い場所へ移植をしたら、ぐんと大きくなりました。

 


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今年はビバーナムに続いて初めて開花する花が多く、とても嬉しいです。いつもとは一足違う、新しい風がフッと吹き込んできたような感じがします。

 


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こちらもお久しぶり!ゲウム リバレ。陽が当たる所へ移植したので、今年は花が咲きました。和名は風鈴ダイコンソウ。葉が大根に似ているから、だそうです。ぱあっ、と花弁を広げるマイタイも明るくて素敵ですが、やっぱりこういう地味に下向きに咲くような花が好きです。

 


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側にはオダマキの株、無事に冬越しし花を咲かせています。

 


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今年は穴だらけですね。

 


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影の強い所へ植えた奥多摩コアジサイも咲き出しました。少しずつ株も大きくなってきています。

 

 

明るいバラの陰では、こんな地味な子たちも頑張って花を咲かせています。山田ガーデンを支えてくれるそんな子たちに、今日はスポットライトを当ててみました。

 

 

 

 

 

 

心躍る~開花間近なバラたち

 


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パルフェ タムールの蕾から、ちょっとだけ覗く赤紫色。いよいよバラの開花を控えた今が、1年の中で1番心躍る時。

 


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大好きな絞りのバラ センチメンタルは、バラゾウムシの襲撃に遭いながらも、奇跡的に蕾は無事でした。地元のバラ園で一目惚れしたこのバラのことは今でも大好き。幼い新苗を買うも駄目にしてしまい、大苗で買い直したくらいです。

 


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花弁に柄があることで、他のバラの良い引き立て役になってくれています。

 


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デルバールのシャンテ ロゼ ミサトは私の背を越えています。この蕾は低い位置に付いたもの。しっかりとした枝では房咲きになります。

 


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高い位置にぽつぽつ咲いていたつるバラ 新雪も、手の届く位置の蕾が緩み始めました。

 


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外壁に穴を開けて誘引用フックを取り付けたい。火で炙って接着するスッポンフックでは、つるが重過ぎて役に立ちません。

 


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青々としてきた山田ガーデン。今年はどんな風景を作ってくれるのか、心躍る日々が続きます。

 

 

 

 

 

 

不思議な花に、可笑しな鉢

 


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ルリニワゼキショウはとっても小さな花。1cmにも満たない。鳥が運んできたのか、昨年から突然姿を現し、花を咲かせるようになりました。不思議なことが起こるものです。雑草っぽいような、ぽくないような。 とってもかわいいので抜かないようにしています。

 


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セキショウのすぐ側にはラークスパーも咲き出しました。昨年の株の種から育てましたが、見たこともないピンク色が開花しています。突然変異?先祖返り?

 


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ビバーナム オノンダガ、ガクアジサイを思わせる初めての開花です。かわいい!1年待った甲斐がありました。

 


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蕾の周りだけが大きい花、中は細かな花。本当にガクアジサイのような咲き方です。


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このビバーナムの鉢から、西洋のエノコログサがいっぱい出てきてしまった4月。この時点で既にもじゃもじゃ。これがどうなったかというと…



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こんなことになりました(笑)。

ビバーナムの樹形も確認できないほどにラグラスが茂って茂って。

 


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埋もれています。

 

 

 

 

 

 

強健なノヴァーリス、ERにはなぜか不安な気持ちにさせられる

 


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大好きなER アブラハム ダービーの蕾。丸々としてきました。

毎朝庭を見回りし、蕾に付いたアブラムシを指で潰して回っています。先月、全てのバラとロシアンオリーブは噴霧器でアブラムシ駆除をしましたが、見落としていたムクゲの木。新葉にびっしり付いているので、そこから再び広がっているみたい。

 


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昨年末にご近所さんから戴いた挿し木のノヴァーリス、とっても元気で蕾を2つ付けました。これだけ葉が茂っていても、実は1本立ちの状態なので、しっかりとした枝を育てることを優先したいからピンチしました。

ノヴァーリスが人気品種なことがよく解ります。春に芽吹いた枝はしっかりと伸び、大きくて柔らかな葉を広げています。雨の当たらない場所に置いてはいますが、早くもうどん粉病を発症している品種もあるなか、病気にかかりそうな気配すらない。葉1枚変色することもなく、健やかそのもの。

幾つかのバラを育ててくると何となく解ることがあるじゃないですか。枝を伸ばす勢いだとか、葉のみずみずしさ、ガーデナーさんが口を揃えて「丈夫なバラ」と言うのはこういうことなんですね。

 


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カフェの鉢からはオルラヤが花を咲かせました。カフェの方が遅咲きなので、コラボレーションできるのはオルラヤの終盤の頃。

 


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今年は庭のあちこちに種から育てたオルラヤの苗を植えたので、カフェの鉢のオルラヤは花が終わったら引き抜こう。カフェへの栄養をみんな吸いとられてしまうから。

 


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ER チャールズ ダーウィンもたくさんの蕾を付けました。大きな花を咲かせるそうなので、これからもっと丸々とした蕾になるのでしょう。ERは茎が細いのに蕾が大きめだから、何だか不安な気持ちにさせられます。

 

 

 

 

 

 

 

小型ギボウシ~ブルーマウスに水戸の華

 

仕事帰りに隣市の花木センターへ車を走らせました。4月に桜を見に行って以来です。GWにはバラフェアを開催していましたが、仕事でそれどころではなかったし、空いている時にゆっくり見たかったから。

花木センターでは園芸農家さんが直接品物を納品しに来て、センターが委託販売をしています。一般の花屋とは違った植物、特に山野草や盆栽、庭木がたくさんあるので勉強になります。

今回は掌に乗るくらい小さい、小型のギボウシたちを見つけてきました。山田ガーデンは半日陰が多い庭なので、ギボウシは大活躍。花が咲けないほど陽が当たらない場所をカラフルな葉が彩ってくれています。

 


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英名 : hosta "blue mouse ears" : ギボウシ ブルーマウスイヤー

mouse ears (ネズミの耳) の名の通りの小さな丸葉。毎年アメリカで行われている品評会 "hosta of the year" で2008年の最優秀品種に選ばれています。


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なんとブルーカデットを親に持っているのだそう!だからこんなに青みがかった色をしているのね。

 


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そして実物を見る機会はないだろうと思っていた、水戸の華。このしましまに出会えるとは夢にも思いませんでした。こんな模様の熱帯魚を見たことがあります。


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葉脈に沿って色が抜けています。夏になると、どうやらこのしましまは消えてしまうようですが、何せ情報が少ない。名前も水戸とありますが、水戸市に関係しているのでしょうか?

以前は珍しさから高値で取り引きされていたようですが、今は数百円です。見かけたら、是非。かわいいですよ。