好きなのに上手くいかない事ってやっぱりあるのです。
2年掛けてやっとモヤモヤしていたその理由が解けました。2年も?そう、2年掛けないと解らなかったことだったのです。今は清々しい気すらします。
山田ガーデンには、山田ガーデンの気候に適した植物を植えるようにしています。冬には掘り出して鉢植えにして室内で育てて、春にはまた庭に戻すとか、マルチングしなきゃ生きられないとか、そんなに手を掛けることはしたくなくて、厳しい冬も暑い夏も自分の力で生き延びられる強いものだけを植えたいのです。
なので、上手く育たなかった植物を再び庭に迎え入れることはほとんどありませんが、それでも大好きで再チャレンジしている植物ももちろんあります。
新苗を上手く育てられず、大苗で迎え直した絞り模様が美しいバラ センチメンタルや、引越しで掘り出せなかった思い出のヒメコブシ、そして今日の主役である西洋ツバキのナイトライダーです。
ニュージーランドで品種改良され日本にやって来たナイトライダーは、黒い。この驚くほど赤黒い椿に、私の心は惹き付けられました。
小さな挿し木の株を手に入れた時は、それはそれは嬉しかった。でもその年の冬、蕾をいっぱい付けたまま葉を茶色に変色させ、カラカラになって枯れてしまいました。
昨年の春先に運よく花の咲いた小さなポット株を見つけることができて、もう一度迷わず迎え入れました。しかしその2代目にもこの冬、おかしな兆候が現れたのです。
またしても枯れてきている。初代ナイトライダーを教訓に、水遣りには充分気を付けてきました。なのに枯れてしまうのはどういうこと?
もしかして。
ピンときました。長く植物を育てている方にはきっと解る、経験から来る100%に近いくらいの勘、とでもいうのでしょうか。同じ環境で、しかもこれだけ水遣りに気を配ってきて枯れる筈がないのです。
ナイトライダーは耐寒性が弱いのではないか?
椿は耐寒性がある低木ですが、品種によって耐寒温度が異なり、寒い北海道では育たないものもあります。しっかりと大きくならないと耐寒性が弱い、そんな植物もよくあります。大雑把に "耐寒性あり" と記されていても、それが一体どのくらいの寒さまでなのかは判りません。
そうです。ナイトライダーは水切れで枯れたのではなく、連日-4℃の山田ガーデンでは耐えられなかったのです。
きっとこの挿し木も全て枯れてしまうのでしょう。でも勉強になりました。2度迎え入れたからこそ理解できたこと、これはインターネットの情報にはないことです。
また今年もナイトライダーを探しに行くとしましょう。3度目の正直だ。