山田ガーデン

花や葉から、種まきから球根から。心地よい庭を作り上げる喜び。庭作りから学ぼう。

庭ブロガーが地球を救う日

 

イチゴの赤ちゃん苗をポットの土に挿してから残暑が厳しい日々が続き、気温も高くてしおしおになってしまった苗が続出しました。

それらを取り除き、親株から出ているランナーから赤ちゃんを切り離してまた土に挿す、を何度か繰り返しています。


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半分以上は挿し直したかな。すべてが上手く根が出るわけではないので、これは想定内。

 

 

先日の九州北部を襲った大雨で、佐賀県の農作物が酷く影響を受けた、とニュースで知りました。鉄工所の冠水で大量の油が流出?じゃあ田畑はどうなるの?土に染み込んだらもう使い物にならなくなってしまうよね?そんな話を職場でしていたら、「流れ出たのは住宅地みたいだから大丈夫じゃない?」と返されました。遠く離れた土地に住む私たちには、そんなテキトーな情報しか届いていませんでした。

どうやら農業全てが壊滅的なダメージを受けていると知ったのは昨日のことです。雨水に流れ込んだ油が、農作物に影響がないはずがないのです。インタビューを受けていた住民の方は、「油の匂いが酷くて、まるでガソリンスタンドの中にいるようだ」と。いきなり無収入になってしまってどう生きていけばよいのか、と嘆く農家さんには掛ける言葉も見つかりません。

 

 

私は、市の都市計画に伴う区画整理で引越しを余儀なくされ、1から作り直す庭についてブログを書いてきました。こんな植物を植えました、レンガを敷いてこうしました、種まきをしました…以前はそれが楽しくて仕方がなかった。

それで?だから何なのだろう?最近、庭でカメラを持つことがひどく無意味なことに思えてならないのです。庭のバラをキレイに維持するために、体を壊してまで農薬を撒き続ける話も、他の生き物への影響なんてこれっぽっちも考えていない勝手な行動だと感じるし、自分の庭を飾ることだけに一生懸命になって、その枠から出て環境問題にまで手を広げることはないガーデンブロガーのなんと多いことか。みんな揃って庭の中から、こんな花を植えた、あんな花が咲いた、と同じよう。私も含めてね。

 

 

もちろん庭ブログ自体がつまらなくなったわけではなくて、ガーデニングを通して私の意識が変わってきた、そういうことです。農業やガーデンデザイン会社で働き出したこと、また娘の通う農業高校なども、私を変えるきっかけになっています。

植物があって虫や生き物が集まり命を繋いで生きてゆく。今はそういったことを大切にしたい。そして自給率が下がり続けるこの国の農業についてもとても興味があります。

 

 

今回はちょっとエキセントリックな内容になりましたが、庭作業から学ぶことは多く、ガーデナーならではの気付きがあります。

だからこそ、その気付きからもっと大きな地球環境についても語れるはずだし、発言できる場がありながらそうしないことが勿体ないな、と思うのです。庭から学んだ、地球を守るための小さな知恵をみんな持っているはず。それを持ち寄れば、ガーデナーが地球を救うことになるかも知れない。私、本気でそう思っています。