山田ガーデン

花や葉から、種まきから球根から。心地よい庭を作り上げる喜び。庭作りから学ぼう。

プリムラ オーリキュラの夏越し


観測史上最早で梅雨が明けたのは6月末。それから約2カ月、仕事にならないくらいの暑さが続いた日々が、先日の台風上陸で変わってきました。



バラを見るとすぐ分かる。新芽が出てきたり、蕾が上がってきたり。そう、秋がそっと近づいている。



日高ミセバヤには蕾。



夏用に作った寄せ植えが、秋が近づいていると感じた瞬間から、なんだか秋っぽく見えたりして。



ボックセージは茎が細くて倒れやすいけれど、しっかり陽が当たる部分はまっすぐに伸びてくれます。パンパスグラスもキレイな穂が出ました。


「夏の終わり」そんな言葉をあちこちのブログで目にするようになって、それならばあの植物の夏越しがどうなったか?もうまとめてもいいかな、という気になりました。実は、寄せ植えの先生に「ねぇ、あのプリムラどうなった?」と聞かれていたところ。ハイライトでご紹介しましょう。あのかわいい高山植物ですよ。


株分けして大所帯になったプリムラ オーリキュラは、梅雨明けしてからも1カ月は東庭の日陰で過ごしていました。
日の出から1〜2時間は陽が差します。日の出がすでに暑いので、毎朝水をバシャバシャ遣っていました。
その後は日没まで日陰になりますが、なにせ空気が熱い。どんどん葉が黄変してゆきます。日陰に置いたことで、私の大嫌いなナメ○ジやダンゴムシの住処になる始末…
毎日心配で、仕事中も大丈夫だろうかと気が気ではありませんでした。



8月には涼しい場所を探して右往左往。家の北側の軒下に置いてみたり、家の中に持ち込んで浴室の脱衣所の床に置いてみたり。
そして遂に、勝手ではありますが居間の床に置くことにしました。ここなら1日中父がテレビを観ているから、冷房が効いていて涼しい。ナメ○ジがいるかもしれない植物を家の中に入れてはいけない、遠慮している自分もいましたが、とにかく暑くてどうでもいいや!絶対死なせない!
しかし葉の黄変は止まらない。腐って枯れてゆく。よく見ると黒い斑点ができて、その周りから黄色くなってゆくみたいだ。カビ菌の仕業かも?ベニカスプレーを掛けたら斑点が治まりました。




現在も葉の黄変はありますが、明るい兆しも見えてきていて。真ん中の新芽が伸びだしてきたのです。なんとかなったんだな。いやいや、大変でした。
寒さに弱い植物を家の中で冬越しさせるように、最初から涼しい家の中で夏越しさせればよかっただけのことでしたね(笑)。オーリキュラに翻弄された、今年の夏でした。


しかし、オーリキュラの故郷であるヨーロッパもとてつもない熱波で川が干からびたり、ガーデナーにとっては大変な夏になっているようで、私のようにオーリキュラの夏越しに苦労している方もいるに違いありません。
日本ではまだまだ知られていないオーリキュラですが、少しでもどなたかのお役に立てる情報になりますように。