紅葉の秋、芸術の秋、食欲の秋、とは言うけれど、なんかこう「やった!秋が来るぞ!」って気分はもう過ぎました。どんより曇り空だった日には物悲しさが心を侵食してゆきます。
葉を落とし丸裸になったバラたち。ちゃんと薬剤散布しておけば良かったと、昨年と同じ事を思っては溜息が出ます。頑張り過ぎない、ほどほどの庭作業では、思うように花を見せてくれない品種もいます。
10月21日 ルイ14世
やっとまともな形で咲いてくれました。
大抵は真冬にカタログとにらめっこしながらバラ苗を注文しているので、今までに花が咲いている開花株を買ったこともありません。
だから今回は完全なる一目惚れ。ホームセンターで見かけたバラが一晩寝ても気になって仕方がない。売り場で品種名を何度も唱えて覚えたはずなのに、家に帰るとすっかり忘れてしまっていました。どんよりした気分を振り払うにはちょうど良いかも、と、再び出向いて買うことに。
HT マルシェルブ
以前はキリンホールディングスが園芸部門で取り扱っていたバラで、作出国はニュージーランドのフランコロージズ社です。
残念ながら香りは薄くしか感じられませんが、優しいアプリコットイエロー色で眺めていると気分が落ち着きます。
縁が赤く色付いているのは、寒さによる秋花の特徴でしょう。切り花としても販売しているようです。
葉は照り葉で細長い形をしています。病気に強いといいのだけれど…少し柔らか目なのでどうかしらね。とにかく情報が少ないので、育ててみるしかありません。
品種名の "マルシェルブ" とは、フランスはパリ市内の道路 "boulevard malesherbes" から付けられたと言われています。パリの道路にはどんな小さな路地にまでも名前が付けられているのですよ。
バラの名前に使われるくらい、きっと素敵な通りなのでしょうね。