山田ガーデン

花や葉から、種まきから球根から。心地よい庭を作り上げる喜び。庭作りから学ぼう。

なぜ水戸の地名がついているの?〜ギボウシ 水戸の華



いつもいつも言っていますが、山田ガーデンは半日陰で、午前中のみ陽が当たり、午後は日陰になってしまいます。大きな柚の木も植えてあり、陽が当たる時間でも庭の真ん中に影が伸びていて、どこかに必ず日陰がある庭です。
そんな庭でも育つ植物を探してギボウシを知りました。色や斑の入り方にたくさんのバリエーションがあって、葉っぱなのにカラフルで緑色一辺倒にならない。そしてどっしりとしたカッコいい佇まい。まさに男の植物!って感じです。実はヨーロッパでの人気が高く、盛んに品種改良が行われています。品種を調べているうちに、私もすっかり魅了され、今現在10種類のギボウシを育てています。ちょっと紹介しますね。


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大型種 タマノカンザシ 2017年9月 葉の厚みは薄い。白い花が咲き、良い香り。


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中型種 ワイドブリム 2017年8月 斑とグリーンの境目が筆で描いたように不規則に混ざる。薄紫色の花がコロンと丸くかわいい。実は、ブリムカップという品種が欲しかったのに間違って買ってしまったという逸話があります(笑)。


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中型種 パトリオット 2018年5月 白とグリーンのコントラストがハッキリしていて美しい。


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中型種 ブルーカデット 2018年6月 ブルー掛かった葉色。こんもりと形良くまとまる。葉は厚みがあり硬め。


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中型種 ゴールデンティアラ 2018年5月 薄く小さめの葉が形良くまとまる。山田ガーデンでは直径1mの大きさにまで成長したことも。


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大型種 ステンドグラス 2016年8月 かなり巨大化している。


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小型種 文鳥香 2018年8月 江戸時代から残る園芸品種。小さな盆栽鉢で育てるのがオススメ。


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小型種 ブルーマウスイヤー 2019年6月 ブルーカデットから改良された小型種。葉が丸くて硬い。かわいい。


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そして4月3日、他のギボウシより若干遅れて芽を出し始めた水戸の華。黄色味が強い。よーく見ると、すでにしましまです。


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4月9日 少しずつ葉が伸びてきました。しましまがかわいいです。こんな熱帯魚を見たことがあります。



日本語で "ギボウシ_水戸の華" とネットで調べてみても、詳しいことが全く出てきません。そこで "hosta_mito-no-hana" と英語で調べてみると、詳しいことが載っているサイトに辿り着きました。やっぱりホスタ(ギボウシ)熱は海外の方が高い!

www.plantsgalore.com

なぜ水戸の地名がついているのかが一番気になるところでしたが、作出が茨城県水戸市にある天神山分園ナーセリーのヤマナカ トヨゾウ氏だと書いてあります。Google mapで見てみると、近くに天神山木楽園という庭木の剪定をしている会社かな?がありましたので、ここと繋がりのある所なのだと思われます。やっぱり水戸で作られたホスタだったのですね。
有名な大型ホスタのサガエも山形県寒河江市で作られたものだし、イチゴの品種も地名を使った名前が多いですから、品種改良した新しい植物には地名をつけるのが日本の傾向なのだということがわかります。
興味深かったのは、この海外サイトに載っている水戸の華のタグ写真。左上に印刷されたお値段はなんと$200!ポット苗が2万円以上もするなんて! 作出年がはっきりしていませんが、私は2019年に800円で買いました。


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今年もこのしましまが見られるかと思うとワクワクします。ここまで伸びるには半月以上は掛かりそう。のんびりと待つことにしましょうか。