山田ガーデン

花や葉から、種まきから球根から。心地よい庭を作り上げる喜び。庭作りから学ぼう。

植物を処分する難しさ


休み明け、気合いを入れて職場に出勤すると、チーフに「話がある」と呼び止められました。なんか嫌な予感…
朝一番に、以前私が接客したお客様がいらっしゃって、「増えすぎたランを引き取ってくれると山田さんが言ったから、持ってきたんだ」と。
は?そんな話してません。確かにそんなお客様はいたけれど、逆に引き取れませんって話をしたはずなのに。それも何カ月も前のことで…訳が分からなくて頭が混乱しましたよ。
チーフも「それはできません」とお引き取りいただいたらしいのですが、「山田さん、個人的にもらう予定だったの?」
ないないないない。


お客様は年配の男性で、確かクンシランを株分けしていたらどんどん鉢数が増えてしまって困っているとおっしゃっていました。お店で引き取ってもらえないだろうか、欲しい人にあげても売っても構わないから、とかなり押しが強い方だったことを覚えています。
近所の方にもらっていただいたらどうか?
市の緑の相談所に連絡してみたらどうか?
いくつか提案しましたが、今はランを欲しいと言う人は少ないから、と消極的。あまり手間を掛けずに手放したいような感じでした。
決まった仕入れ業者がおり、決まった売り値があるので、店ではそういったことはできません、ときちんとお断りしたはずなのに。お客様もそうですか、と言っていたはずなのに。なぜ真逆のとり方をされてしまったのか…ちょっと理解できない出来事でした。
かわいがった結果、数が増えたのは分かります。でも引き取り先を見つけられないなら、植物を増やし過ぎるものではないなぁ、とつくづく思いました。
自分の手で増やしたのだから、自分の手で処分することができなければいけないと私は思っています。それは残された人の迷惑にもなることがあるから。
植物だけじゃなく、それはモノにも当てはまる。私の両親だって、大量の服や靴、それをしまうタンス、今後どうするつもりなんだろう。



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大切にしてくれる人に繋がってゆくことが一番の幸せ。だからガーデナーの皆さん、これからもよろしくお願いします。私が育てられなくなったら、世界中の皆さんの元で生き続けてほしい。今はそんな風に考えています。